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喉と胸の間、鎖骨と鎖骨の間。
胸の少し上、何かが交差する場所、血液と呼吸の交わる場所。
そこがキュゥウっと絞めつけられるような瞬間、
心の反応が分かる。
自分の心の居場所を知るような。
感情の理由を感じるような。
そんな気分。
病室で寝ている母のことを思い出す。
白い部屋で一人の時、あの人はどんな想いでいたのだろうかと、
それを考えると未だにやるせなくて込み上げてくるものがある。
悲しみはそんな所に溜まっている。
なくならない。
多分、俺の全身には
そんな風に心が散りばめられていて、
見つけると反応して感情が動く。
そして多分そういう所に誰もがまだ生きている。
いなくならない。
いつかの思い出を抱いたままの素粒子が俺の中にあるのならば。
俺はその思い出の欠片たちに暖かい感情を伝えるべきなのだ。
優しく心穏やかでありたいと願う理由はそれだ。
感情の振動は何かを伝える為にある。
どんな場所にでもそれはきっと届いている。
母の命日が近いので、そんな風に思ったのかもしれない。