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奥田民生 / OTRL

奥田民生の新譜「OTRL」が信じられないくらい良い。
これをレコーディングツアーで創り上げたというのだから震え上がる。
バンドブーム世代は化物ばかりか。

これまでに奥田民生が積み重ねた来た幅広い曲のパターン。
それがジャンルや曲調との組み合わせによって一気に広がる。
「Room 503」の中での
『オンデマンドつながった千のメロディー』という言葉が印象的。
他の世界と出会うことで世界は相対的になって、
ようやく世界に対する反応という領域に至る。

おそらく。
奥田民生は音楽を使った新しいコミュニケーション手段を模索した。
音楽の底の深さはまだまだあると、
これほどはっきり提示できるなんて。

まさしく「最強のこれから」といった意志を感じるアルバム。

ニューミュージックのような曲「えんえんととんでいく」は、
pupaの「new order」の歌詞世界を共有しているような作品。
似たようなフレーズも入るしおそらく意図的だとは思うが、
こと音楽に関しては自分の意識外の所で作らされることがあるので、
あまり偉そうなことは書けない。

もしそうだったとしたら、という仮定で話をすすめるが。

原田知世の書いた「new order」の世界。
新しい世界の到来、渡り鳥の旅立ち、
しばしのわかれ、すべてのはじまり。
北の星が瞬いて導く鳥の旅路。
鳥たちの旅は淋しげだが、
しかし健気な意志で歌われた。
一筋の光だけを頼りに。

奥田民生はその世界をどう見たか、
どう受け止めて奥田民生として反応するか。
それは視点を一体どこにおくのかだろう。

『あ、ボクならここにおきます』
といった感じの粋さ。
ただひたすら分かれと始まりが繰り返す
暗黒の闇を行く旅路を
なるべく苦しくならないように。
視点をさらに俯瞰にもって行った。
そうすっと輪廻も永遠のながめとなり、永遠のリハビリとなる。
アセンション(昇華・昇天)とはこういうことを言うはずだ。
ものすごく好きな曲の一つ。
(あくまでも返歌としての変化のさせかたが上手いという意味で、
原田知世の歌詞世界に対する批判やアンチテーゼではない。
さらに、もしそうであれば、というエクスキューズがつくことにもご留意を。)

言葉と音と記号性とテーマをつめこんだ珠玉「RL」。
この曲の場合、RightとLeftつまり右と左を表していると思うが、
RLじゃ右が左になって左が右になっちゃっている。
知的なバカっぽさを演出するタイトルだ。
だから右だの左だの選んでも
最初の右と左を間違ってから間違ってたのかもね。
でも案外それくらいのほうがまっすぐ進めたりもすることもあったりね。

先にやられてしまったと歯噛みしたような曲「音のない音」。

トロフィーやトリッパーなどで示した世界観の継承のような「たびゆけばあたる」。

このアルバムをレコーディングする様を見せるショー、ひとりカンタビレ。
既存のアルバムを発表・発売してから
販促ツアーで全国を回るという定石を平気で覆す新時代の幕開けの象徴。
「ひとりカンタビレのテーマ」。
ひとりは気楽だと歌う。マイペースでいいのだと歌う。
でもやっぱ待ってるんだな。

音楽インテリ奥田民生の本領発揮。
あのFantastic OT9で朧げに見え始めていたものの先。
今までの歴史を背負い、これからを見据えていける
奥田民生でしか切り開くことのできない地平を見せて貰った。

個人的に「解体ショー」と「暗黒の闇」。
この二曲は壮絶。

「解体ショー」の臨場感と楽しさったらない。
そして切なさまでも。
奥田民生はどこまで行くのだ!

アルバムラストはいつも壮絶な曲を持ってくるが、
「暗黒の闇」には度肝を抜かれたな。
タイトルにまったく似つかわしくない曲調。
むしろ輝きを感じさせるコード進行。

「暗黒の闇」はアルバム全体を包みこむ哲学性と説得力を持つ。
両義的な音とテーマの絡み合い。
目に見えぬバイブレーション「音」。

自分達のことを『ゆかいな暗黒の闇』と歌いあげる力。
孤独の中に反響を見出したら
世界は闇の中で燦然と輝きだす錯覚。

オーディエンスの拍手が響き渡る。

「闇」の中から「音」を取り出す。
それはないはずのものを取り出そうとする行為。
「音のない音」を見出す力。
空想を、夢を実らせる為の動力源。
暗黒の闇の光。

そんな風にこのアルバムは全体的に、
世界や存在のことを歌っていると思う。
「かたちごっこ」なんてモロに存在を象徴する言葉って気がする。
いつだって存在は世界でごっこ遊びをしている。
またそれを、いたちごっこのように続けていく。

繰り返し。繰り返し。繰り返し。
そんなニュアンスの言葉が、
このアルバムには貫かれている。

それをロールと呼ぶのなら、
タイトルOTRLのRLはRollであろうか?
それともRoleであろうか?

回転する輪廻のなかで
存在は『永遠のリハビリ』(by「えんえんととんでいく」)

意味はRoll(巻く)とRole(役目)の両方にまたがっている気がする。
歴史の繰り返しは巻物。
それを前に進める役目をもって産まれるのが自分だ。
世界全部でなくていい、自分の世界だけでもいいし、
その世界と他の世界を巻きあげてやるのもいいだろう、

しかし自分の世界を前に進めるという作業は孤独極まりない。
自分以外には誰もその世界を前に進める方法を知らないから。

OTRLとは奥田民生の歴史の巻物であり、
音楽の新しい領域に踏み出し提示する奥田民生の役目でもあり、
OTRLというジャンル宣言でもあるのかもしれない。

すぐには評価されないかもしれないが、
このアルバムを日本人が創ったってことは、
とんでもなく誇り高いことのような気がする。

どうせ、するめアルバムなのはわかってるんだから、
これからもっと好きになるでしょうけどね。

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OTRLは
奥田民生レコーディングライブ
の略ですよ^^

おおなるほど!
一番基本的な所を見落とすという僕にありがちなミスでした!
ありがとうございます^^
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