上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
結構前にサマーウォーズを見に行った。
なるべくネタバレにならないように書いていますが、
あまり肯定的なことは書いていないので、
好きな人や気になっている人は読まないでくださいね。
映画としてのストーリーラインは良く出来ていた。
というか、まあ教則本のような丁寧な作りだった。
つまり斬新さはない。
映像はマッドハウスなので、
そこはもう流石と言うしかない出来栄えだった。
ストーリーで感動するのは当然で、
そこに対する設定の練りこみ方や、
人間関係や暗喩的な構造性というのはある。
しかし細田はやっぱりSFはやめた方がいい。
SF的な設定をないがしろにするくらいなら、
最初からSF的な世界じゃなくジブリ的な世界へ行くべきじゃないのか。
確かに複合的な文化形態を形成するために、
メインで劇が展開していく場所に近未来的な要素を持ち込むのは、
それほど間違ってはいない。
だから当然、家系や伝統といった過去を大切にする、
という重要なテーマを盛り込む意味も出てくる訳だが。
持ってきた近未来的な要素が破綻だらけだと、
現実世界の悲しい出来事に現実味が薄くなってしまう。
もちろんメインプロットがSFじゃなく
「人と人との繋がり」や
「過去から未来へ」であっても、
あくまでもサイエンスフィクション的な要素を入れたのだから、
空想科学的な考証がまるでなっていないのは頂けない。
説得力や納得力が不足している。
「時をかける少女」と同じように、
SF考証に力を入れるつもりがなかったのなら、
そのSF的な要素を作品に持ち込む意味がなかったのではないか。
しかしこの作品、結構いろんな所で評判が良いそうだ。
うーん、俺の観点とはズレているなぁ。