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上遠野浩平 / 酸素は鏡に映らない

上遠野浩平の「酸素は鏡に映らない」を読了した。
これで書籍化されている上遠野作品は全て読み終えたことになる。

上遠野作品では初のハードカバータイプ。
読み終わって初めて「分かった」ような気分になる。
この本がハードカバーである意味が。

手に持ってみると見た目の分厚さほどの重みを感じない。
中を見ると行間はスカスカで余白が多い。
行間を詰めて改行を減らせば、
おそらくはこの1/3くらいの厚みに出来るだろう。
ハードカバーにする必要すらない。
しかし、多分それだと、
この小説の内包する意味性が希薄になってしまう。

いや濃くなりすぎてしまって、
希薄という意味性が薄くなってしまう。

と言い換えた方が良いだろうか。

視線が狭い幅で上下に繰り返し運動することによって生まれる密度、
これは小説においての重要な空気作りの意味を持つ。

ライトノベルが何ゆえライトノベルと呼ばれるようになったか?

それは恐らく文体が読みやすくなったからではない。
ライトノベルは一般の小説よりも改行が多く、
マンガなどの「ふきだし」に書かれた
短い文章を読むことに親しんだ若い層や。
視線の反復が多い
密度の濃い文章を読書することに慣れていない層に対して、
よりマンガに近い感覚で小説を読めるようにと作り出されたものではないだろうか。

しかし最近では逆に
マンガは視線の誘導や密度を考えて作られるものが増えてきて、
ライトノベルがマンガ離れした層の受け皿となってしまうような、
いわゆる逆転現象のようなものが起こっているようだ。

「酸素は鏡に映らない」も行間が広く、改行がとても多い作品だ。
しかし、この作品が持っている深さというか、
作品を読んだ人になら分かると思うが。
いわゆる「刺激」のようなものは。

一見重そうに見えて実はそれほど重くないハードカバー。
というパッケージで、その実、
一見軽そうに見えて実はそれほど軽くない内容。

である必要があったのではないか。
と思うのだ。

読み終わった人間だけが実感として捉えることのできる感覚かもしれない。
それとも「分かった」つもりにさせられているだけかもしれない。

しかし、内容は上遠野作品フリークにとっては垂涎の作品であることは間違いない。
こりゃすげぇわ。

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