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弱くてバカで愚かな家族が誇りです

先週、祖母が腰を痛めて入院した。
母は二年前に癌で亡くなっているので、
今は家には俺と親父の二人しかいない。

もともと俺は親父に対して、
何ともいえない複雑な感情を持っていた。

育ててもらったことも感謝しているし、
愛情をそそいでもらったことを嬉しくも思う。
しかし、その感謝やありがたさだけでは受け止めきれない、
憎しみとまではいかないが、
嫌悪のような感情も抱いている。

しかし、それと同時に。
それ故に、と言ってもいいかもしれないが、
親父の良い部分のようなものを、
認めてやることができるのも、
俺や母しかいなかっただろうと思う。

嫌悪は嫌悪のまま残るが、
それとは別に、
男として、息子として、人間として、
親父という人の良い所を見つけられていた。
これは多分、俺にとって財産だろうと思う。

昨日、友人たちとの食事を終え、
夜の10時ごろに家に帰り着き。
お腹が痛かったのでトイレに入っていると、
二言、三言、いつものように
トイレのドアごしに軽いノリの会話をした。

そして、俺はそのままトイレを終え、
自分の部屋へ戻り眠りについた。

深夜の二時ごろ。
階下から振り絞った親父の叫ぶ声が聞こえて起きた。

以前にも肺に水が溜まって、
夜中に苦しみだしたことがあったので、
俺は眠い目を擦りながら階段を急いで下りた。
こう言ってはなんだが、そうした状況は
病気を抱える親を抱える俺にしてみれば、
毎度のこととも言えるし、
もし万が一のことがあったとしても、
それは仕方のない、当たり前のことだと了解していた。

親父の部屋に着いた時。
俺には親父の状態が、
いつもよりも遥かに悪いものであることがわかった。
その為、すぐに救急車を呼び、
親父は現在は人工呼吸器をつけてICUの中にいる。

危篤だと言うこともできるだろうし、
まだ、いつもの状態より少し悪いくらいという可能性もある。

もし今回、命が助かったとしても、
次に親父と会うときは、
もう昨日までの状態の親父じゃないかもしれない。
と、ふと思った瞬間に。
一気に親父や母との思い出が頭の中を回りだしてしまった。

最後の会話がトイレの壁越しの、
なんということのない。
いつもの会話になってしまうかもしれない。

それは凄く寂しいことのように思えた。

俺は親父は好きに生きた人だと思う。
その為に沢山の苦労もしたし、
沢山の人に迷惑や苦労をかけたことだろう。
俺とて、その迷惑や苦労を被った一人だと思う。
当然、母も。

だから、それでも親父は好きに生きたのだから、
俺は悔いなく送ってやれると思っていた。
覚悟もしていたつもりだった。

しかしいざ本当に、そうした状況が訪れると、
やっぱり人ってうろたえるんだ。

母への思いと、父への思いは違う。
母がいなければ、あんな親父のもとで、
俺は今のような人間にはなれなかっただろう。

しかしだからといって。
「あんな親父」と息子に言われてしまうような親父だからといって、
憎しみや嫌悪のような感情しか抱けないような人間だったら、
俺や母だってとっくに家を出ていた。

憎みきれない部分や、
弱い部分が透けて見えるバカな親父だったからこそ、
俺達は家族だったんだ。
母だって弱かった。
その血を引く俺も当然弱くてバカで愚かもんだ。
文句を言い合いながらでも家族という形で手を取り合って、
なんとか必死にやっていたんだ。

愛犬は二匹いた。
最初の愛犬はオスで16年生きた。
俺が6歳の頃からずぅーっと一緒に家族をやってくれた。
その最初の愛犬が寿命で逝った後にやってきた、
最初の愛犬とまったく同じ犬種のメス。
でも母が死んでから二年経つ前に逝ってしまった。
弱くてバカばっかりのウチの家族を、
ずっと一緒に支えてくれていた。

こいつらの助けがなければ、
たぶんすぐに壊れてしまうような弱い家族だった。
だから家族というのはそうして落ち着く。

幸せな時間は短い。
でもだから、辛いぶん笑う。
笑った分は幸せを満喫するための貯金で。
戻らないものを嘆くより、
残ったものを愛しむ。

命が泡のようにプカプカと空に浮かんでは消えていく。
次々と。

親父の命の風船を、
キレイだと言って送ってやれる人間なんて、そうそういない。
それもこれも、
全部、これまでに出会った命、
消えた命のすべてが教えてくれたことなんだ。

眠って起きたら。
それが現実。
受け止めていこう。

ありがとう。

笑ってあるこう。
いつか、家族を誇れるように。

弱さもバカさも愚かさも全部わかって笑えるような。
そんな新しい家族が作れるように。

笑える命を俺がまだ持っているうちは。
そうして生きていくと決めた。

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