6/19 奥井亜紀 マジカルミツマルサマーツアー。
行ってまいりました!!
ツアーの度に一皮も二皮も剥けて進化する3人編成。
過不足のない充実した音の世界が広がっているのを実感できる。
てっちゃんこと宮脇てつやさんのギターもますます冴え渡り、
明くんこと西本明さんのピアノと合わされば、
楽器隊が二人しかいないということなど忘れさせてしまう。
バンド編成でなく、ギター1本でもなく、ピアノだけでもなく。
「奥井亜紀」という音楽世界を表現する為の必要最小単位の一つ。
それが今の3人編成なんだろうと感じます。
一回のライブで使用するてっちゃんのギターの数もどんどん増えてきて、
表現領域が広がってきているのも嬉しい。
W杯 日本vsオランダ戦の日でしたが、しっかり動員。
さすが奥井亜紀。
毎回チケット代金に見合う以上のライブを見せられる底力は凄まじい。
ファン冥利に尽きるとはこのことだと、とろけた頭で考える訳ですが。
とはいえその凄さと評価が吊り合っていない違和感のようなものが、
ずっと付きまとっているのも事実です。
いつもは友人2人くらいと行っているんですが、
次のライブではもう2人くらい誘っちゃおうかなと思っております。
俺にできるのはそれくらいしかないですからね。
CD音源ももちろん素晴らしいんですが、
ライブの「奥井亜紀」は筆舌に尽くしがたい。
ライブDVDとかも出てるんですけど、
いわゆるうたの素スタイルの凄さって実は案外知られていないかもしれない。
友人はライブ盤が欲しいと言っていたが、その気持ちはよく分かる。
今のところあるのは
pp(ピアニシモ)に収録されてるライブバージョン3曲くらいだし。
ハチミツのような音の海に沈んだり、
天を開くような歌声に空間自体が痺れているような錯覚に陥ったり。
それほどに聴者を音楽の只中へ引き込む力を持っているライブには、
そうそう巡り会えるものではない。
過去のしがらみを脱ぎ去ったように歌う奥井さんの姿は、
暗闇を照らす優しい月明かりのようであり力強い太陽のようでもある。
曲によってその有様を自在に変化させる表現力。
心の表現者として奥井亜紀という人がいる次元は想像を絶する。
ライブをやっている時以外の時間は、
無いのと一緒だとMCで語っていたが、
もう冗談でもなんでもないように聴こえて少し鳥肌がたった。
あまりにも当たり前だという風にそれを言う。
おそらく表現するということに関して、
奥井亜紀ほど危うい場所に立っている人は少ない。
「表現して何かを伝えたい。
その為なら人生を賭しても構わない」
と、言葉にするのは簡単でも、
それを言葉にしなくても伝わるほどに、
何かを表現するというのは尋常事ではない。
表現している時間以外の自分はいないのと一緒。
そんな風に思っているから、
人前に立って何かを表現している時間だけが
自分の生きている時間だと思えるんだろう。
その危うさこそが奥井亜紀だと言うこともできるかもしれないけど。
実はその危うさの先に、
常に失わないものを抱きしめようとする
強い意思があることこそが奥井亜紀なんだと思う。
何もない先に決して失わないものを見つけられる強さ。
そんな奥井さんは類まれなる心の表現者であり意思の人だろうと思う。
暗い部分も明るい部分も、
その本質部分に強く支えられているんだろうなと感じるんですよね。
Akira Nishimoto : Piano
Tetsuya Miyawaki : Electric & Acoustic Guitars
AKI OKUI : Vocal & Piano & Smile
この表記こそライブにおける奥井亜紀という人の象徴的な位置づけかなぁ。
楽しそうに歌って踊って笑って、それが輝くほどに眩しく感じるのは、
奥井さんがただ明るいだけの人じゃないってことを
曲から教えてもらって知っているからだろう。
だからこそ、その微笑みの価値は尊いと思います。
音楽と聴者と表現者がいないと存在できない微笑みって感じで贅沢です。
※知りたくない人は要注意!
以下セットリストです。
演奏された曲目に対する感想なんかもこちらに書いてます。
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